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豊山町「笑うてんぐ様」 image 豊山町「笑うてんぐ様」 image 3月19日 豊山町「笑うてんぐ様」
Last Updated 6/MAR/2005


昔、村で一番高い杉の木にはてんぐ様が住んでいました。このてんぐ様ときたら夜になると大声で笑っては杉の近くを通りかかる者を驚かし、腰をぬかす人々を見ては喜んでいました。ところがある日のこと、一人の子どもが杉の木の近くに来ました。あまりに小さい子どもだったので思わず吹き出してしまったてんぐ様。すると子どもも一緒になって笑っているではありませんか。驚いたてんぐ様が「何がそんなにおもしろい?」と尋ねたところ、子どもは「あなた様の笑う声がおもしろい」と言いました。これには一本取られたてんぐ様。それからというもの、このてんぐ様の姿を見かけた者はいないそうな。

こんなユーモアあふれる昔話を持つ豊山町の子どもたちは、やっぱりてんぐ様のお面を作ってくれました。ぶ厚い和紙をくりぬいて、顔を作り、それにまつげやひげをつけました。鼻は、とびっきり大きく、太く、長くして耳にかけるひもをつけて出来上がり。みんなお面をつけると誰が誰だかわからなくなってしまいました。