カンボジアと子供たちその4

 5日目

首都プノンペンから船に乗りメコン川を渡り、

途中のドライブインでは物売りのサングラス売りのおっちゃんや

コーラおばちゃん、鋭く獲物を狙う少年を通り抜けて

すいすいと時にガタガタ道に揺られること車で4時間。

  

ベトナムとの国境にも近いプレイクラン村へ

ここは、今回参加したこのツアーを企画している

NGOの団体メイクザへブンで初めて作った小学校がある村だ。

ここでは、まず村へ入る時から度肝を抜かれた。。。

カンボジアと日本の国旗を満面の笑みで振る人に

こっちまで自然と笑顔になってくる

こんなに歓迎されるほど、僕らは偉くなんてない

でも、ここでこんなに大歓迎されるのは

これまで、ここで仕事をして、協力してきた

スタッフのおかげだと想像すると一生懸命頑張ってきた

日本人がいるってことを少し誇らしく思ったりした。

  

さっそくランチ。

村長さんの奥さんのランチは絶品。

野菜中心のヘルシーな食べ物だが素朴な味で

余分な添加物の味のしない

新鮮で自然を感じるどれもおいしいものだった。

採れたての卵焼きもおいしいし

自家製ピーナッツソースなんて言葉にならないおいしさ。

おなかいっぱいになるまでこれでもかとおかわりを

だしてくれる優しいおもてなしが嬉しい。

やっぱり料理は愛情だ。。

ランチのあと、おそらく40度を軽く超えるであろう

焼けるような焦げるようなジリジリと情け容赦なく照らす太陽の下

学校見学。大きな歌声で歓迎の歌を歌う子供たちはいいなあ。

元気いっぱい。子供は元気で明るいのがいいなあ。

テレビもゲームもなくたってこんなに楽しいんだよね。

ここでも子供たちは元気だ。とてもとても。

元気な笑顔を見ているだけでついついニヤニヤしてしまう。

しかし、今日は暑い。

現地の人でも暑いらしく、そこかしこでタオルをかぶる姿がちらほらと、、

やっぱりみんな暑いらしい。。

     

午後からは、車に乗って井戸を掘りにいく。

このあたりには、井戸があまりなく歩いて30分かけて水を汲みに行ったりする

この真夏日に往復一時間歩いて汲みに行くなんて

蛇口をひねればいつでも水が出る生活をしている

日本人からしたら想像もつかないようなありえない世界だろう。

でもたしかに存在している、知らないだけで

ここにもそこにもきっとまだまだ世界中の色々なところに。

  

とにかくここで水はとても貴重だ

雨水を貯めたのを沸かしてお茶にして飲んでいたり、衛生的にも良くなかったりする

冷蔵庫もないので冷たい水もなく、暑くても熱いものを飲んでいる。

だから、ここに井戸を掘る事になった。

ツアーのスタッフがひとつの井戸を寄付をして、

それをみんなで掘りにいった。ひとつの井戸が日本円で2万5千円らしい

これは、きっとお酒を何度か飲みに行けば

おいしいものを何度か食べたら

なにか適当な靴でも服でも少し買えば

なくなってしまう額だろう

それくらいで井戸が作れて、誰かを助ける事ができる。

顔の見えない時はわからなかった。見えてこなかった。

実感も正直言ってなかった。

でもここに確かに住んでいて生きている人が少しでも楽になるのなら

それはきっとちっとも高くなんてない買い物だろう。今はそう思う。

一生懸命働いても一日100円にもならない国と

ダラダラちんたら働いても1000円近く貰える国と

まったくお金の価値はわからないものだ。

でも、たしかに今の世界はそういう風にできていて、なんとかできないものかと

足りない頭で考えたりする。

きっと馬鹿だから行かないと、わからないけれど、

行ってみてわかったことは、まずは、知る事が大事だと思った。

きっかけはなんでもいい。話す言葉や、肌の色は、少し違うけれど

みんなその日を生きていて、どこの国の空の下で生きていようと

みんな必死に汗かいて、なるべく笑えるようになるべく幸せになれるよう、

生きてるんだよなあって

当たり前のようなことだけど実感して感じるものがある。

今の自分に、なにができるかわからない

今すぐに、何もできないかもしれない

でも知ってること、意識すること、忘れない事で

生活していても変わって行くものがきっとあるな。きっとある。

いつか、自分の見てきた事、感じた事を、

自分なりのことばで伝えていきたいとおもう。

今は、その為に色々なことを知りたい、吸収していくのだ。

井戸はもちろん電動井戸掘り機的な機械などあるはずもないので人力。

汗をかきながら二人一組になりみんなで交代して

一本2メートルの鉄パイプを使い掘っていく

力いっぱいに、、とにかく深く深く。目指すは地下50メートル。

土は堅く、汗が絞れるほど吹き出してくる。

自然は甘くない。

掘る事、5〜6時間夜になり、あたりも真っ暗闇になった頃

やっと水脈にあたり感動の瞬間か!?と思ったとき

井戸屋さんたちの浮かない顔。。

掘ってみてわかったことだが、まわりの土が崩れて穴が埋まってしまう

土地だったらしく、半日かけて一生懸命掘った苦労も台無しになってしまった

でも、やっぱり自然は甘くない。うまくいくときもあればいかないときもある

計算通りになんか行かない時もある。人間の都合なんておかまいなしだ。

優しい恩恵をくれる時もあれば厳しいときもある。

それを学べただけで、とても勉強になったとおもう。

へとへとになりながら真っ暗な田んぼ道をスコール前の稲光を電気代わりに帰る道すがら

きらきらと光るホタルの群れが綺麗だった。

悪い事もあれば良い事もあるし、良い事もあれば悪い事もある。

どっちもあるからおもしろいんだろう。

人間も自然の一部で自然の流れの中で生きている

そう実感した夜になった。

カンボジアと子供たちその1

カンボジアと子供たちその2

カンボジアと子供たちその3

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