はーい にっこり! 笑顔の同窓会

今回のMERRY NEWSは、いつもMERRY PROJECTを応援し、
イベントに駆けつけてくれるフミメイさんこと
コンテキスター・田中文夫さんにレポートを書いていただきました!

フミメイさんから見た、MERRY IN KOBE 2016 は、
一体どんな風景だったのでしょうか?

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今、僕の目の前には2冊の本がある。
『Merry in KOBE』(水谷孝次/神戸新聞総合出版センター/2002年6月28日発行)
『はーい にっこり!』(メリープロジェクト/女子パウロ会/2015年5月1日発行)

2016年1月17日、阪神・淡路大震災から21年目の神戸で、
この2冊の本は笑顔のタイムラインを繋いだ。
「笑顔の同窓会」が開催されたのだ。

始まりは、2001年夏。そして2002年、日韓共催のワールドカップの直前。
水谷孝次は被災地、神戸で市民たちの笑顔を撮影した。
そして「あなたにとってメリーとは?」と問いかける。
集まった笑顔とメッセージは『Merry in KOBE』という写真集になった。
巻頭には、骨太だったジャーナリスト、
筑紫哲也が神戸と笑顔へのメッセージを寄せている。

「逆境であればあるほど、それを明るく受け止め、
笑顔で対するのは人間の知恵のはずである」

「あなたが笑う時、世界もいっしょに笑う」

MERRY PROJECTは水谷孝次の「(絶対的)メリー主義」に支えられている。
「幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなのだ」

これは今世紀の始めから笑顔のプロジェクトを
主宰している水谷のプリンシプルである。
フランスの哲学者アランが『幸福論』のなかで述べている言葉だ。
アランは、こうも言っている。
「もし不撓不屈のオプティミズムを原則中の原則として自らに課さないならば、
すぐに最悪の悲観主義が現実のものとなってしまう」

自身が不屈の笑顔になって世界中の笑顔を撮りつづけてきた
水谷のマジックワードが「はーい にっこり!」である。
カメラを向けられた人たちは、水谷の「はーい にっこり!」でメリーを開いていく。
中国でもインドネシアでもニューヨークでもケニアでも、そして神戸でも東北でも……。

そして今、『はーい にっこり!』は絵本となった。
子供たちが覚えやすい唄とダンスもパッケージになって、
メリープロジェクトの笑顔を盛り上げている。



大震災から21年目、撮影から15年目の神戸で
笑顔が再会したのは、新長田の神戸桜珈琲。

店頭には「はーい にっこり」のディスプレイがあった。
ここでは昨年末から絵本とCDをチャリティ販売している。

僕は「笑顔の同窓会」に立ち会った。

参加者には、『Merry in KOBE』に掲載された笑顔の写真が手渡された。
それぞれの笑顔と対面する。じっと見つめる、あの頃を。
そして笑顔がはじける。水谷孝次がその中心にいる。

同窓会というものは長い時を経ても
一瞬にして思い出を共有するものだ、と僕は思う。
大震災のそれは喜怒哀楽で綾なされていることだろう。
だが、メリープロジェクトが同窓会を催すと、
喜びだけが突出して参加者の笑顔が通底する。

自分の笑顔を追体験した人たちは、
すぐに参加者同士で、その物語を共有していった。
もちろん母となった人もいる。

「いつまでも笑顔の似合うママになりたい」

ママのメッセージの横で子供が笑っていた。

被災のこと、復興の道筋のこと、未来のこと
様々なことを話しながらのランチタイム。

僕は『Merry in KOBE』に「Welcome to KOBE―Merry Projectの軌跡」
を書いた神戸新聞・今泉記者の取材を聞く。彼にとっても同窓会なのだろう。
介護福祉士、幼稚園教諭、そして看護師。
同窓会メンバーの選んだ道は方向性が似ていた。

神戸桜珈琲のメリーな計らいで、『はーい にっこり!』のキャラクター
メリーちゃんのパンケーキが登場する。ありがたくいただいて、鉄人広場に移動した。

水谷孝次がカメラを構える。「はーい にっこり!」と声をかける。
15年ぶりの笑顔の撮影会が始まったのだ。
とびきりの笑顔がカメラに納められていく
あの日と同じように。

いや、昔とはちょっと違う。

撮影を見つめる同窓会メンバーがいる。

そして、母の笑顔に共鳴する子供たちがいた。
僕は2011年以来、多くのメリープロジェクトに参加している。
水谷の笑顔撮影会も何度か手伝っている。

それでも、このようにはしゃぐ子供たちの笑顔を見たのは初めてだった。
若き日の母の笑顔を持ったのが、それほど嬉しかったのだろうか。



母、息子、娘、そして15年前の写真、
四段構えの笑顔を水谷孝次の笑顔が引き出した。

その瞬間に立ち会えたことをメリーに思う。


1月17日は、午前6時のNHKニュースを見てから新長田に来た。
今年の1・17は追悼行事が半減したという。
支えるスタッフの高齢化、減少も原因のひとつらしい。
さらには「忘却とは忘れ去ることなり」が得意技の国民性とも関わっているのだろう。

21年前の今日、強制終了させられた6434篇の物語は
まだ読まれることを望んでいる。僕はそう思う。
時々、思い出してくれる人の心のなかで
続きが書かれることを願う登場人物もいるはずだ。

死者と生者の関係性は現在進行形だろう。
その関係は戸惑いと混沌を伴うが、
時が経つにつれて笑顔のオブラートに包まれた方がいい。

だって、泣いても笑っても21年なら笑った方がメリーだもの。

悲しみや諍いのあるところほど笑顔が必要だ。
水谷孝次の「(絶対的)メリー主義」とはそういうことである。


僕はメリープロジェクトに参加すると
少し違った視線で写真を撮ることにしている。

プロジェクトを支えるボランティアメンバーにカメラを向ける。
笑顔を支えるためには白鳥が水面下で足をかき続けるように
「不断の努力」が必要なのだから。









笑顔の持つ絶対的な力を再確認した1日が終わった。
家に帰った僕のバックパックの中には付箋を貼った
『Merry in KOBE』が入っていた。

水谷が「笑顔の同窓会」のために持ち歩いていた本を
なぜか僕が持って帰ったのだ。



同窓会メンバーの写真に丁寧に貼られた付箋。
少し汚れてしまった表紙。
この本には水谷孝次の志と笑顔が詰まっている。

2016年1月17日の夜、僕は少し酔っぱらった……。

東日本大震災を乗り越えた神戸の笑顔は、
世界中の人々に希望をもたらす「光」

是非、笑顔と希望が詰まった本
「MERRY IN KOBE」をご覧下さい。

→ 「MERRY IN KOBE」写真集のご購入はこちらから!



《企画協力》
・六間道4丁目商店街
・六間道5丁目商店街
・新長田一番街商店街
・株式会社神戸ながたTMO
・NPO法人KOBE 鉄人 PROJECT
・新長田まちづくり株式会社

《協力》
・学校法人 認定こども園 近田幼稚園
・冨士屋呉服店
・フルーツしまざき
・神戸桜珈琲
・関西音響レンタル

《出演》
・翼ひかる(幸せの黄色い鳥)
・スタジオTSUBASA(メリーちゃんと森のおともだち)
・アースデイ with マイケル
・MJ関西

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