書を捨てよ、シブヤへ出よう!/シブヤク、ニッポン。トークセッション

 

ニューノーマル
ニューアイデア
ニューテクノロジー
ニューデザイン 。

シブヤ区の未来を創造性で進化させよう!

Japan Creative が主催する
「シブヤク、ニッポン。」トークセッションが
オンラインLIVE配信されました!

「渋谷・日本文化の未来を語る」というテーマのもと、渋谷の未来のデザインを語るために、
過去・現在・未来の素晴らしい渋谷の文化について、

・水谷孝次(水谷事務所/MERRY PROJECT代表)
・工藤強勝 氏(専門学校 桑沢デザイン研究所 所長・デザイン実験室 主宰・代表)
<モデレーター>長田新子 氏 (一般社団法人渋谷未来デザイン 理事/事務局次長)

の三人で語り合いました。
トークの様子はこちらからご視聴いただけます。

<アーカイブ動画配信中! シブヤク、ニッポン。トークセッション>
https://www.youtube.com/watch?v=eSOAY-pXs4Q

ご視聴は↑ URLから!

今回のトークセッションのお相手である
工藤強勝さんは、デザイン実験室 主宰として
長年「SD」や「太陽」など
建築からアートなど
数多くの書籍をデザインされてきました。

また日本初のデザイン学校である
桑沢デザイン研究所の所長でもあります。

水谷も工藤さんも桑沢の卒業生として
今回のトークセッションでは
渋谷の素晴らしい文化について
工藤強勝さんと一緒に
モデレーターとして渋谷未来デザインの長田さんと
一緒にお話しさせていただきました。



渋谷との関わり

学生時代の頃から寺山修司さんが大好きで
「書を捨てよ、町へ出よう。」を読んで上京した。
渋谷の街が学校であり、キャンパスだった。

渋谷にはいつもクリエイティブが溢れており、
寺山修司さんの舞台演劇「天井桟敷」
「ノック」なども街中で繰り広げられていた。

小劇場「ジャンジャン」「天井桟敷館」「PARCO」など、
人生を変えるような出来事や文化が、いつも渋谷にありました。


いいものを知らない

桑沢でデザインを学びながら、
日本で一番厳しいと言われる
田中一光先生の事務所でアルバイトを始めました。
厳しい環境で失敗を繰り返しながらも、私は必死でした。

当時事務所の掃除係だった私は、
田中氏のデスク脇のゴミを持ち帰ってはそのデザインを分析し、研究を重ねました。
執念ともとれるこの姿勢は、私のアートディレクター人生を形作るきっかけとなりました。

本棚の整理の仕事を忘れて、本を読みふけていると、
先生が入ってきて叱られることもありました。

ある日、田中氏は私を呼び出して、こう告げたのです。
「君は自分のデザインのどこがいけないかわかるかね。
君はもっと良い物を見ないとダメだ。そうするうちに、
良い物とは何かがわかってくる。とりあえず、明日からデザインやめなさい」
厳しい現実に、ただ従うしかありませんでした。
そして、私は考えました。

「書を捨てよ、街へ出よう。」

当時、街には、田中氏のポスターが溢れていた。
街に出て勉強すればいい。
私は迷いながらも気持ちを切り替えた。

「君はいいものを知らない」

その言葉の意味がわかった瞬間、
田中氏のデザインから学び取ったある確信を得ることができました。
品性と知性、そして引いて物を見る目。
田中氏が大切にしていたこの3つを今も大事にしています。



 

20世紀末、東京のデザイン

桑沢を卒業後、私は誰もが憧れる
「日本デザインセンター」へ入社することができました。

そこで250番目だった最下位のデザイナーから
たくさんのプレゼンテーションを重ね
華の仕事であるワコールのポスターを手がけるまでに成長できました。

 そして独立後、航空会社の企業広告の依頼をきっかけに、
デザインへの考え方が変わっていきました。

バブルの真っ最中、巨額の広告費や接待費が浪費されるのを目の当たりにし、ふと疑問に思いました。
当時は高度経済成長期、バブル経済期の絶頂。
日本ではバブルで華やかなことにお金が消費されていく一方で、世界では湾岸戦争が始まりました。

ワコール、サントリー、ANA、スウォッチ…
飛び込んだ広告界は厳しい競争に勝ち続けなければ生き残れない。

無我夢中で寝る間も食べる間も惜しんでデザインをし、
国内外のデザイン賞を数多く受賞しました。

しかし気づくと身も心もボロボロになっていました。 
次々と仕事をこなし、通帳の金額は増えるばかりでしたが、
心の奥底は満たされないものがありました。



3歳の決意


僕の父は戦争で耳を悪くしていたので、
幼いころの私はそんな父の手助けをしていました。
そんな父を煩わしく見る人を子供心ながらに
そんな嫌な視線を感じていました。

しかしそんな中でも私が笑えば、周りの人がみんな笑顔になる。
それをきっかけに、将来はみんなを笑顔にする仕事がしたい!と決意したのです。

だからデザインを通して世の中を幸せにしようと思ったのに、
今していることは何だろうと愕然としました。
そして仕事のスタイルを、少しずつ変えることにしました。
その後は、より社会的な仕事を積極的に増やしました。


社会とデザイン

1995年1月17日。阪神・淡路大震災が発生した。
何か僕にできることはないだろうか。
僕は、震災の教訓を忘れないために、神戸の惨状を撮った写真をポスターにした。
(写真・横木安良夫さん)

東京都内の電鉄会社と交渉して、ポスターを駅の構内に貼ってもらった。
さらに、Tシャツを販売し、収益金はすべて神戸復興のために寄付した。

そのポスターは、全国カタログ•ポスター展で準グランプリとなった。
このときのグランプリは田中一光先生の作品だった。
受賞決定後、田中先生はスピーチでこう言われた。

「これからは、水谷君のように社会的なことに目を向けて、
社会の幸せのためにクリエイティブしなくてはいけない。
このポスターこそ、これからの時代に求められるデザインだ。」

田中先生の言葉を聞いて僕は確信した。


(写楽生誕200年ポスター: 上・水谷孝次/下・工藤強勝)

また翌年、「写楽生誕200年」のためにデザインしたポスターが
ワルシャワ国際ポスタービエンナーレの文化部門で金賞を受賞した。
日本人の僕が文化部門で受賞し、広告部門ではロシアのデザイナーが金賞だった。

ベルリンの壁崩壊、ソ連崩壊、バブル崩壊…。

思想•文化は東側、広告は西側、というかつての図式も
変わり始めていることを僕はひしひしと感じていた。

日本のグラフィックデザインは、今まさに転機を迎えている。
僕が商業主義のデザインに違和感を感じるのは、自然な流れなんだ。
これからは、社会的・文化的なことに目を向けて仕事をしていこうと思ったのです。


MERRY PROJECTはまさに
シブヤで生まれたクリエイティブ
ラフォーレ原宿からミレニアムスマイルでスタート!

ラフォーレ原宿ミュージアム、
そしてラフォーレの全館を使った笑顔のポスターアート。

桑沢デザイン研究所の卒業生である吉岡徳仁氏に空間をデザインしてもらいました。
笑顔のポスターからは、その子のMERRYなメッセージが声で流れるという仕組みで、
部屋中にみんなのメッセージが響き渡ります。

またその場で笑顔を撮影し、ポスターが印刷され、
ラフォーレの館の中にどんどん張り出されていくというアートを実施。

そして渋谷センター街では、1000人のクリーンアップを実施。
この時、西武さんにも協賛をしていただき
大きなバナーで応援していただきました。

その後も笑顔のコミュニケーションデザインとして、
渋谷公園通りで上海万博とつなげた笑顔の傘、
そして宮下公園での渋谷区文化プログラムなど
今もシブヤでソーシャルコミュニケーションプロジェクトとして進化し続けています!

MERRY PROJECTの活動をしていく中で、
私のデザインは、人・社会・地球を幸せにしていくもの、笑顔にしていくものになりました。

 

これからの渋谷、未来のデザイン

「未来のデザインとは」と問われたならば、
それは「人を幸せにすること、社会を幸せにすること、そして地球を幸せにすること」です。

社会の問題をきちんと見据えた上で、
社会や企業とデザインとの関係を考え、
どのような切り口で提案していくのかが今問われています。

今、まさに渋谷で実践しているデザイン。
それは「共生社会の空気」をデザインすることです。

障がい者への声がけやサポートを啓蒙する「daijobu BOOK」や
多様な人たちが、ちがいをチカラに変えて発信していく
「渋谷区文化プログラム MERRY SMILE SHIBUYA」。

そしていよいよ集大成となる今年…
文化オリンピアードを発信するために
これまで長い時間をかけ、渋谷区文化プログラム
「 MERRY SMILE SHIBUYA 2020」を実施してきました。

東京パラリンピック大会の期間中
8月24日から9月5日に渋谷区文化プログラムを実施します!

ちがいを認め合い、それを1つのチカラにしていきましょう!

「ちがいをチカラに変える」

笑顔のダイバーシティ&インクルージョン。
笑顔は世界共通のコミュニケーション。
笑顔は平和のメッセージです。

これからの渋谷、未来のデザインには
社会の空気をデザインして
地球を笑顔にしていく
サステナブルなデザインが必要です。
私が目指す最終ゴールは、地球を笑顔にするデザイン。

SDGsの最終ゴールは、
まさに笑顔の地球にしていくこと。
人も動物も環境も地球も、
みんなが笑顔になるために
どうしたら良いか考えてみましょう。

SDGsを啓蒙していくことが
みんなの笑顔につながっていく。
ひとりひとりが笑顔になるアクションをしていくことが大事です。

一人一人の小さな笑顔が、小さな平和になり
やがて大きな平和につながっていきます。
MERRY な笑顔が、未来を変える。

世界は一つ、一つの夢。それは平和です。

ピースメイキング
平和・幸福・繁栄
共生社会への実現
みんなのチカラで、平和を創造して行こう!

3歳の決意を胸に、これからも頑張ります!

MERRY SDGs!

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