メリープロジェクト

MERRYなフットサル

「ピーーーーッ!!!!」
10/8の早朝6時僕たちは福島県いわき市にあるフットサル場のピッチでキックオフを迎えた。
年齢も職業も価値観も全く違う選手が一つの目標のために一つのボールを追いかける。

フットボールのチカラを信じる者が復興への想いを一つのボールに込めて。

僕たちの目標
それは「ギネス記録」
僕は36時間連続でフットサルをしてギネスを更新しようというイベントを開催した。
全日本選抜12人vs東北選抜12人

目的は
「福島から世界に希望を発信すること」
福島は原発問題のイメージが強い福島だが
僕たちは元気だ!!というメッセージを発信すること。
それが今回のイベントの目的。
そのためのツールとしてギネスはもってこいだと思った。
単純にギネスはわかりやすい希望である。



試合前に僕たちは作戦を綿密に練った。
「まず立ち上がりはゆっくりと入ろう」
そう言ってまとまったはずが、いざ試合が始まると最初から飛ばしてプレーする選手たち。

このペースはまずい…

試合開始から12時間を経過した辺りから選手にも疲労が見え始めた。
最初に飛ばした事を後悔し始める。
しかし、東北の選手にいいようにやられている僕たち日本選抜チームを
見ていると流石にこみ上げてくるものがある。

それからというもの、僕たちは全力で試合に勝ちにいった。
他の仲間の想いも一緒だった。
結局、僕たちはボールを蹴ることでしか自分を表現できない生粋のサッカー馬鹿だと思う。
ピッチに立つとみんなキャラが変わっていた。
妥協して記録をつくるより、全力でやって記録に届かない方がましだ!
いつしかこう考えるようになっていた。

試合開始から18時間が経過していよいよ、魔の時間帯である深夜0時から朝6時にさしかかった。
精神的にも肉体的にも一番厳しい時間帯である。
僕は最初にこの時間帯だけはピッチに立っていようと決意していた。
4時ごろになると、周りのサポーターも睡魔と戦い下を向く人が多くなっていった。
ここからの2時間は本当に本当に長かった。
静けさの中淡々と試合をし続ける選手たち。
そしてそれを支えるスタッフの方たち。

6時近くになってようやく太陽が昇ってきた。
それは希望の光そのものだった。
6時を迎え役割を終えた僕たち深夜組はそれまで睡眠による体力の回復をしていた選手たちと入れ替わった。待ってました!とばかりにエネルギーみなぎる選手たち。
それからは怒濤の勢いで試合を続けた。
気付いたら現在のギネス記録を抜いていた。

途中に9/23にイングランドで36時間31分のギネス記録を達成したという情報が入ってきた。
(途中で気がついて本当に良かった)
そこで急遽、目標を37時間に設定したがそれでも選手のモチベーションは下がるどころか、
さらに上がっていった。

選手の中には実家が流されてしまったり、親戚を亡くされた方もいる 。
静岡の浜岡原発の近くに住み、福島の方と同じような不安を抱えている選手もいる。
エンターテイメント業界で働き、震災後の自粛ムードでやるせない想いをしていた選手もいる。
選手の身体はとっくに限界がきていた。それでも

大切な誰かのために大切な何かのために、120%全力で戦う選手たちは本当に本当に強かった。
そしてついに、ついにその時が来た。

「ピッピッピー ーーーーーーーーーーッ!!!!」

試合終了の笛と同時に歓喜とクラッカーの音が会場中に鳴り響いた。
そこにはもはや被災者の姿も、支援者の姿もない。
ただお互い手を取り合い、
喜びを分かち合う24名の選手とそれを支える大勢のスタッフが立っていた。

37時間連続フットサルをやり遂げたのだ。

今回一緒に選手として出場してくださった皆さん。スタッフの皆さん。
温かいごはんや差し入れをしてくださったいわきの皆さん。
Ustreamから応援してくださった世界中の皆さん。
皆さんの復興に対するギネス級の想いはしっかりと世界に発信することができました!

本当にありがとうございました!!

テレビ朝日 ANN news
http://www.youtube.com/watch?v=OVKfc0pe9no
 
朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/1009/TKY201110090272.html
 
福島民友
http://www.47news.jp/sports/localsports/2011/10/3624.html
http://www.47news.jp/localnews/hukushima/2011/10/post_20091010111703.html

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